熊本の歴史と文化を育んできたのは、質量ともに豊かな地下水であり、「水と歴史と文化」は極めて密接な関係にあるとの認識のもと、肥後銀行では、昭和62年に開始した水資源愛護活動への顕彰をはじめ、阿蘇大観の森での森林保全育成事業などの環境保護活動や阿蘇水掛の棚田における水田湛水事業など、地下水保全活動に永年取り組んでまいりました。
肥後銀行創立90周年を迎えるに当たり、「自然との共生」「環境との調和」を基本理念として、熊本城の武者返しや棚田をモチーフとした建物と里山の自然をイメージした親水施設のある広場を併せ持つ新本店に建て替えを行い、故郷熊本の文化的所産や自然風土への理解と親しみを深める場として、また、文化情報発信の拠点として「肥後の里山ギャラリー」を設置しました。
ギャラリーでは、熊本県にゆかりのある歴史的な遺産・文化財を中心とした展示、熊本大学で研究されている永青文庫古文書の解読を公開するセミナーや文化講演会の開催などを実施してまいります。また、永青文庫所蔵の『領内名勝図巻』全巻及び熊本県内の重要文化財等のデジタルミュージアムを設置し、高精細画像での文化財鑑賞を、常時お楽しみいただける施設となっておりますので、お気軽にご来館いただきますようお願いいたします。
平成27年5月25日(月)に「肥後の里山ギャラリー」開館記念式典を行ないました。式典は肥後銀行新本店ビル2階のホワイエで行い、甲斐頭取がギャラリー開館までお世話になったアドバイザーの方々や業者、関係者の皆様に御礼と感謝の言葉を述べるとともに、新本店ビルのコンセプトや「練兵の庭」、RKK通り側の外壁やホワイエなどに展示している陶板、絵画、オブジェなどについて詳細に説明しました。来賓の細川護熙氏からは「肥後の里山ギャラリーは、熊本の新しいパワースポットである。」とご挨拶いただきました。
テープカットは、「肥後の里山ギャラリー」の扉前に移動して行ないました。続いて細川護熙氏作「熊本城」の絵画除幕式と「デジタルサイネージ」の点灯式を行ないました。
このデジタルサイネージでは、体系的にコンテンツとしてまとめた領内名勝図巻全14巻、熊本県内の重要文化財や、環境啓発DVD「水はみんなの命」等を「キネクト」と呼ばれるジェスチャーによる操作方式により、4K動画と高精細のスチル写真でご覧いただくことが出来ます。開館記念展「細川護熙の世界」ではご本人による作品解説(ギャラリートーク)があり、来場者の方々は熱心に耳を傾けていました。
「肥後の里山ギャラリー」では、「企画展」に加え、「各種セミナー」を予定しておりますので是非ご参加ください。心からご来場をお待ちしております。